寝違えでお悩みの方へ
朝起きて首が痛むのは「寝違え」かも?
朝目が覚めたら、「首が痛い」「首を動かせない」といった症状が起きた経験がある方は多いでしょう。
この症状は「寝違え」によるものかもしれません。寝違えは誰にでも起こる可能性があるケガで、首から肩への痛みや、首の可動域の制限といった症状が現れます。
数時間で自然に症状が改善する場合もありますが、症状が長引く場合には仕事や学校など生活で不便なことが多くなってしまいます。
寝違えを引き起こしてしまう原因と症状
眠っていて目が覚めたら首に痛みが出てしまった、という経験をしたことがある方は多いでしょう。
この症状は、「寝違え」の可能性があります。
寝違えは急性疼痛性頚部拘縮とも呼ばれ、首から肩の筋肉や靭帯が急性の炎症を起こしている状態です。
【寝違えが起こる原因】
寝ている間に起こることから「寝違え」と呼ばれていますが、なぜ寝ている間なのに筋肉や靭帯が炎症を起こしてしまうのでしょうか?
その原因は、いくつかのことが考えられます。
●睡眠中の無理な姿勢や、枕の高さ
寝ている時の姿勢は自分ではコントロールすることができないため、無理な姿勢を取ってしまっている場合があります。
そうすると、長時間にわたって首や肩の筋肉が圧迫され、血流が悪くなることで炎症を起こしてしまうのです。また、枕の高さがあっていない場合にも、睡眠中はずっと首に大きな負荷を与えることになるため、炎症を引き起こす原因になってしまいます。
●前日の筋肉疲労
前日に首や肩の筋肉疲労が蓄積されていると、睡眠中に体温が下がることで血行も悪くなり、炎症を起こしやすくなります。
過度のスポーツが筋肉疲労につながるだけではなく、スマホやパソコンの長時間使用など日常生活の行動も原因になり得ます。
一度の行動や動作が筋肉疲労を起こしているのではなく、日々の行動や動作が積み重なることで筋肉疲労は起こります。
【寝違えの症状】
寝違えを起こすと、起きた時から首から肩の後ろにかけて痛みが生じます。
この痛みは筋肉痛のような鈍い痛みで、首を一定方向に向けると痛みが強くなります。
そのため、首の可動域にも制限が生じてしまうのです。
また、炎症によって神経が圧迫されることで、腕や手先にしびれが伴うようなケースもあります。
寝違えに対してできる対策や予防方法
寝違えが起こると痛みがあるだけではなく、動かしたい方向に首を動かせないため、生活の中で不便なことが多くなってしまいます。
そこで、寝違えが起こった時にできる対策や、日常生活の中で寝違えが起こらないように予防する方法をご紹介します。
【日常生活でできる対策・予防方法】
寝違えが起こった時、可動域を確認したり、少しでも早く痛みの改善と首が動かせるようにしたいと、無理に首を動かす方もいるでしょう。しかし、起きて寝違えたと分かった直後は、楽な位置から首を無理に動かさないようにしましょう。より痛みが悪化する恐れがあります。
日常でおこなえる寝違えの対処法・予防方法は次のことが挙げられます。
●直後は冷やす
寝違えが起こり、痛みが強い場合にはアイシングをしましょう。痛みのある首や肩を冷却パックなどを用いて冷やすことで、炎症を抑えられるので痛みが緩和します。ただし、長時間冷やすと凍傷を起こす可能性があるので、10~15分ほど冷やして様子をみましょう。
●寝具や枕を見直す
寝具や枕があっていないと、首に負荷がかかるため寝違えを起こしやすくなります。
低反発などの柔らかいマットは寝返りがうちにくく、負荷を長時間かけてしまいやすくなります。そのため、硬めのマットを選びましょう。また、高さの高い枕を使用していると首と肩に負荷がかかるので、低めの枕がおすすめです。
●日頃からストレッチをする
首や肩の筋肉疲労が蓄積されれば寝違えを起こしやすくなるため、日頃からストレッチをすることで筋肉が硬くならないようにほぐしましょう。デスクワークなどで同じ姿勢が続くような場合も、首や肩を動かすストレッチを合間に行ってください。
【寝違えが改善するまでの期間】
寝違えは軽度のものであれば数時間から2・3日で自然に改善していきます。しかし、炎症が筋膜に起こっているような場合には1週間ちかく症状が残ってしまうような場合もあります。また、捻挫状態になっていればさらに改善までに時間がかかる可能性があります。
誰でも一度は経験があると思われる寝違え。
寝違えは、主に不良姿勢で寝てしまうことにより、筋肉が引き伸ばされて発生することが多いです。ただ、患者様の中には、たびたび寝違えを繰り返している方が見受けられます。
この場合、たとえ良い姿勢で寝ても痛みを繰り返すことが多く、原因としては、頚椎の異常可動性・ストレートネックなどが考えられます。
*寝違いは数時間で改善する軽度なものから、数日あるいは数週間も治るまでかかる重度なものまであります。発症後、少し様子を見ていたがなかなか痛みが取れず来院される方が大勢いらっしゃいます。この場合、治るまでに時間がかかることが多く、発症後すぐに施術を開始した方がはるかに施術期間が短く済みます。
寝違いが起こったら我慢せず、ご相談・ご来院下さい。